セキスイかわらUから平板瓦へ|適切な屋根の葺き替え工事事例

こんにちは!修繕の寅さんの南 力也です。
今回はセキスイかわらUから平板瓦へ葺き替えた屋根の工事事例を紹介いきたいと思います。
その前に当時の屋根材(セキスイかわらU)はどういった屋根材であるのか。それも少し紹介していきたいと思います。

・セキスイかわらUとは?

1970年代に発売が開始され2007年代頃まで続いて販売されていた瓦で積水屋根システム株式会社(旧セキスイルーテック)のセキスイかわらUという屋根材になります。
葺き終わりの屋根が瓦を葺いた屋根に似ている事や、軽量という事もあり、人気の屋根材でしたが、当時のアスベストを含む屋根材により健康被害の問題も出てきていたので、1990年代頃からはノンアスベストの屋根材として改良し発売されました。

しかし当時のノンアスベストの屋根材はアスベストを含む屋根材に比べて劣化も激しく、数年でクラック(ひび割れ)や屋根材の塗膜が剥がれてくるなど、多くの問題も出てきており、2013年頃には屋根材の販売も終了し、現在はアフターメンテナンスのみを行っています。

当時、ニチハ株式会社、松下電工株式会社からもノンアスベストのスレート屋根材などが発売されていたものの、その屋根材も同様に数年でクラックなどが多くみられていました。現在の屋根材は、そういった問題に対しての改良を積み重ねていき、現在の住宅で欠かせないスレート屋根材となっているのは間違いないでしょう!

・屋根の葺き替え工事の前に知っておくこと!

上記で説明したセキスイかわらUでも、
・アスベスト含んでいる屋根材
・ノンアスベストの屋根材
があり、この2種類では屋根の葺き替え工事をする際の瓦の撤去費用が大きく異なってきます。特にスレート屋根の葺き替え工事を考える時は、屋根材の製造年月日や何年前に葺かれた屋根なのかを知っておくだけでも、お問い合わせの際に撤去費用等についても確認して頂けます。

セキスイかわらUから平板瓦へ。葺き替え後の瓦の詳細

・瓦メーカー:三州野安株式会社
・平板瓦種類:防災瓦 CERA₋FLATⅡ

セキスイかわらUとルーフィングを撤去

既存瓦(セキスイかわらU)を撤去後、ルーフィング(防水紙)が敷いていますが、今回の野地合板は増し貼り工法で貼りますので、既存のルーフィングも撤去していきます。
ルーフィングを撤去せずに野地合板を増し貼りすることによって、結露を起こし、雨漏れに繋がる可能性がありますので、注意が必要になります。

野地合板増し貼り・ルーフィング・桟木

ルーフィングメーカー:田島ルーフィング株式会社
材料名:ニューライナールーフィング・・・改質アスファルトルーフィングの先駆けとなった、最高級の品質を誇る下葺材になります。
桟木の下にはルーフテープを入れているので、雨水が桟木上に溜まらず、軒先まで流れていきます。
※近年ではルーフテープを入れず、樹脂木の水抜き桟木を使用する屋根も増えてきています。

屋根葺き工事

・軒先瓦 3点留め付け

軒先瓦の3点留め付けは、近年では当たり前の施工要領になっており、瓦屋根標準設計のガイドラインでも指定されています。
しかし屋根の工事が終わってしまうと確認が取れないので、修繕の寅さんでは必ず施工写真を撮って、最後に完了報告書で確認して頂いています。

・平部瓦 1点留め付け

瓦には釘穴が2箇所ありますが、1箇所の釘穴のみを使用しています。
そこで気になる方も多いはずです。
・なぜ釘穴が2箇所あるのに1箇所しか固定しないのか!?
その理由としては、瓦屋根標準設計の施工ガイドラインでの基準施工では平部の瓦については1点留め付けとされています。しかし軒先以外での屋根面で額縁と言われるケラバ(妻)、棟にも平部より風圧荷重がかかることを考慮して、額縁の瓦には2点留め付けをしています。
その他、国土交通省が定める基準風速値が高い事や、強風地域に指定されているなどの地域によっては、施工要領も異なる可能性がありますので、確認の上施工をしていきます。
※大阪府全域の基準風速値では平部は1点留め付けとされています

・棟部 湿式工法

今回の工事では湿式工法で棟部を仕上げています。
湿式工法とは・・材料に水が含まれている漆喰やセメントなどを使用して仕上げていく工法で、通気性・浸透性が高いと言われています。
棟部の仕上げにはもう一つ、乾式工法といった水を含まない材料で仕上げる工法もあります。
乾式工法とは・・材料に水が含まれていない粘着のある防水紙のような材で仕上げていく工法で、防水性は非常に高いと言われています。

・(例)乾式工法

屋根工事完了・まとめ・お問い合わせ

今回ではセキスイかわらUから平板瓦への屋根の葺き替え工事事例を紹介させて頂きましたが、必ずしも平板瓦の屋根に葺き替える必要はありません。
お客様希望の屋根材や要望等をお聞きした上で、修繕の寅さんではどの屋根材が最適か、どういった工事をしていくかを判断し、提案していきます。
修繕の寅さんでは屋根工事以外の外壁等のご相談も受け付けておりますので、屋根、外壁工事をお考えの方はご連絡下さい!!

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初めまして!修繕の寅さんの担当している南 力也です! 私が修繕の寅さんを担当している最大の理由は、お客様と直接お会いし、お話しできて、尚且つ、工事完了後には笑顔で「ありがとう」と言われることで仕事のやりがいに繋がっているからです。 修繕の寅さんの「南 力也に任せて本当に良かった!」と思って頂くためにも、これからもお客様と寄り添い、一緒に作り上げていきたいと思います。何事にも全力で取り組んでいきますので、宜しくお願い致します。

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