リスクを先読みできない工事店は駄目!

こんにちは。悪徳屋根業者は許さない! 「伝統を守る老舗瓦屋4代目」の渡邊です。
一昨日におそらく人生初の落語を聞いて、非常に感銘を受けました。落語家「桂福丸さん」楽しかったです!

前回ブログ「屋根の葺き替え工事は下準備が大切です」の続きで、屋根工事前に行う足場組、養生のお話しです。

足場はなんの為に組むのか

答えは簡単、安全の為です!!!

当たり前だろぅ!って思われがちですが、実際は結構な確率で「足場って組まないと工事できないんですか?」って言われます。
足場を組むと当然費用が発生します。おうちをグルッと組むと結構な費用(20万~50万程)が、かかってきます。
屋根葺き替え工事費なら、屋根を葺き替えることで雨漏れが無くなり、屋根がキレイになるっていう対価がありますが、足場に関しては設置して工事が終わればばらすだけなので、足場を掛けずに工事をしてほしいと思うのは当たり前ですね。

でも、足場は絶対に組まないと駄目なんです…なぜなら、

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足場を組むことでリスクを大幅に軽減できる

屋根工事におけるリスクで足場を組むことで軽減できることは2つです。

①屋根からの転落・墜落防止(ヒト)
たっか~~い屋根の上から落ちると死んじゃいます。職人さんの命を守るために足場が必要です。お施主様に御迷惑をお掛けしない為にも。
もうひとつ理由があります。足場があることで職人さんは集中して施工ができます。不安定な環境での施工は意識が散漫になりいい仕事はできません。

②屋根からの落下防止(モノ)
屋根は雨水が外へ効率よく流れるように勾配(傾斜)がついています。すべり台の上で作業しているようなものですね。 めくった瓦の欠片や葺き土、工具などが滑り落ちる可能性が高いわけです。一度滑り出したモノはすごい勢いで屋根外に飛び出します。 下に車が止まっていたら…お庭でワンちゃんが遊んでいたら…道路に通行人がいたら… 考えるだけでゾッとしますよね(>_<)

養生ってなに?

養生とはモノを傷付けたり壊したりしない為にクッションなどの保護材で守ることです。

上記したように屋根からモノが落ちてくる可能性が多少なりともあります。その他にも廃棄物の搬出や材料の搬入を行う際にぶつけてしまうかもしれません。
だから、傷つく可能性があるモノを養生する必要があります。

養生

※玄関廻りを養生、車も移動しています

養生3

※玄関上の板金庇を養生(今回の工事外)

養生2

※下屋根の瓦ズレがひどい為、大屋根工事完了まで養生

まとめ

お施主様の望みは工事が円滑にトラブルなく予定通りに進むことだと思います。予期せぬ事態が起きないように事前に計画し、リスクを回避する。これができない工事店は駄目だと思います。

お客様の立場・目線で考えればおのずとするべき行動が見えてくる。「愛を持ってお客様に接しているか?」自問自答すると共に社員にも愛を持ってもらいたいものです。

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渡邊智仁

渡邊智仁

代表取締役社長瓦寅工業㈱ 修繕の寅さん
私は昭和56年生まれの酉年で大阪生野の創業100年老舗瓦屋に生まれ育ちました。ずっと大阪にいる生粋の大阪人です。
関西大学卒業後は、瓦ではなくSIに興味を持ち㈱大塚商会のシステム販売営業マンとして7年間頑張りました。が、そろそろ親孝行をしようと思い始め、30歳を契機に瓦業界に飛び込みました。血筋のせいかすぐに瓦業界にも馴染み、営業と現場管理を経験し、今は経営に携わっています。
100年間、まじめにコツコツと建築に携わってきた【経験・知識・実績】で皆様方の大事な家を守っていきたいと思います。
≪保有資格≫1級かわらぶき技能士・瓦屋根工事技士・瓦屋根診断技士・遮熱施工管理士・一般建築物石綿含有建材調査者

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