和瓦(土葺き)から和瓦(桟葺き)へ 葺き替え工事事例

こんにちは!修繕の寅さんの南 力也です。

今回ご紹介するのは、土葺きの和瓦から桟葺きの和瓦への屋根の葺き替え工事事例です。よく耳にする屋根の和瓦の土葺き、和瓦の桟葺きってどんな違いがあるのか!?

和瓦の土葺きについて

古くからの工法で粘土を瓦と野地板(当時は杉皮など)の間に敷き詰め、釘等を使用せず、土の接着のみで瓦を葺いていきます。しかし年数が経つと土の接着度も低下し、土の上に瓦がただ載っているだけになり、台風や地震などで飛んだり、ズレ落ちることもありますし、土が屋根上に載っていることから建物にかかる荷重も相当かかることになります。

和瓦の桟葺きについて

現代の工法で野地板の上に防水紙と桟を敷いてから瓦を葺いていく工法です。その際は土を使用しないで釘やビスで固定をしていきます。当然ながら土が載っていない分、屋根の軽量化を図ることもできます。耐久性能も土葺きに比べると上がることから、現代では欠かせない工法となっています。

既存和瓦、土の撤去


既存瓦と土をめくると、黒い防水紙がありますが、今回の野地合板は増し貼りですので、結露を起こさないためにも、防水紙もめくっていきます。
※土葺き瓦の葺き替え工事の際は既存瓦だけじゃなく、土の撤去も必要になるため、産廃費用は高くなります。

下地の形成【野地合板の増し貼り】

今回は和瓦から和瓦に葺き替えますので、野地合板は増し貼りですが、和瓦などの葺き替えで新しくする屋根材がカラーベストや、金属板など、平らな屋根材を使用する場合は下地の不陸調整を必ず行っています。

ルーフィング貼り・桟打ち・瓦の荷揚げ

※桟と桟の間に隙間を開けることで、水が流れる道を作っています。

ルーフィング貼りから瓦の荷揚げまでの一連の作業を効率良くすることによって、工期の短縮にも繋がり、作業中の見栄えも綺麗です。特に屋根上での作業は危険を伴いますので、作業場を綺麗にすることは必須です!!

瓦葺き

・軒先と平部の違い

・軒先瓦

現代の施工ガイドライン工法では軒先瓦は3点留め付けとなっていますので、瓦本体は釘の2本留めを行い、最後に上からビスで固定していきます。
その他にも7形釘を使用して3点留め付けなどの工法もあります。

・平部

施工ガイドライン工法では平部は1点留め付けで良いとされています。
しかしながら強風指定区域などあたる地域に関しましては、確認が必要になります。
※大阪全域は施工ガイドライン工法では平部は1点留め付けで良いとされています。

棟積み(3段)緊結

現代の工法では緊結は必須になっていますが、今でも調査に行くと古い和瓦屋根の熨斗瓦は緊結されておらず、熨斗瓦だけ落ちてきているのも良く目にしています。
そういった事にならないように、しっかりと緊結をしています。
今回は紐丸を伏せてから、ビス留めをするために熨斗瓦の中に受桟を入れています。

・台のし

・2段目

・3段目

屋根工事完了

熨斗瓦の上に伏せた紐丸や、妻側の袖瓦もビス留め付けになります。現代の施工ガイドライン工法では特に風圧荷重のかかる軒先、妻、棟といった額縁にあたる箇所をしっかりとした固定をすることになっているので、台風や地震があっても安心です。

まとめ・お問い合わせ

今回では土葺きの和瓦から桟葺きの和瓦への葺き替え工事でしたが、和瓦を葺いているとしても、土が載っていない分、屋根荷重は軽くなり、現代の施工ガイドライン工法通りに防水紙を敷き、瓦は釘やビスでの留め付けをし、熨斗瓦などは必ず緊結をしていますので、耐久性、防水性も上がります。
これから先台風や地震といった災害に脅かされないようにも、古い瓦屋根や、経年劣化の進んでいる屋根材の見直しが大切です。
修繕の寅さんではどのような屋根であっても、まず調査をした上で最善な対策を考え提案していきます。
些細な事でも構いません!気になる方はぜひ一度ご連絡下さい。

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初めまして!修繕の寅さんの担当している南 力也です! 私が修繕の寅さんを担当している最大の理由は、お客様と直接お会いし、お話しできて、尚且つ、工事完了後には笑顔で「ありがとう」と言われることで仕事のやりがいに繋がっているからです。 修繕の寅さんの「南 力也に任せて本当に良かった!」と思って頂くためにも、これからもお客様と寄り添い、一緒に作り上げていきたいと思います。何事にも全力で取り組んでいきますので、宜しくお願い致します。

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